学校の教室 ストレスだらけ!行きたくない・・どうする日本の学校教育?

高校生という多感な時期の3年間をぎっしりと40人学級の教室で生徒たちは日々生活します。ひとクラス40人というのは世界の現状からみて多いのでしょうか、それとも少ないのでしょうか。もはや世界有数の経済大国となった日本で教室の中が「すし詰め」状態だとしたら悲しいですよね。そんな学校には行きたくないですよね。

この人口密度の濃い状態の教室に、あるものは疲れ、あるものはストレスを感じながらも健気に生きているのです。生徒たちは何とかして教室の中を住みよいところにしたいと願っています。人数が減らないなら自分の周りは快適空間にしたいものです。それ故に、たまに行われる「席替え」のホームルームは大騒ぎになるのです。

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ひとクラス40人?世界の現状は?

人間の能力には個人差があるのは当然なことです。したがって、基本的には個人授業が理想なのですが、学校というところはひたすら効率を重視し教室というところで一斉授業をします。
それも日本の現状では多くの公立高校でひとクラス40名の生徒に対して基本的に一人の教師が授業をします。

これがどれだけ大変なことかということを慣れっこになってしまった日本の高校生も教師も普段そんなに問題とは感じていません。そんな学校にあるものはストレスをため、さらに、あるものは行きたくないと思いながら通っています。

実はここに日本の学校教育の貧しさが集約されていると言えます。ちなみに世界の国々では学校制度の違いを考慮してもひとクラスあたりの生徒数はアメリカ・イギリス最大30人ドイツ・フランス最大24人等という数字になります。

現場を思い出しながらひとクラス30人なんて夢のようだと思ってしまいます。30人には30人なりの問題もあるのでしょうが、40人定員で、場合によっては留年生が一人加われば41人(こんな時の一人の増は大変厳しいものなのです)のクラス担任をした経験から思えば、30人学級はまるで天国のような話です。
それが更に24人の国もあるわけですから、それは夢の世界です。日本という国は本当に教育を安上がりに済ませてしまう国です。

高校の教室の中ではどのような日常が送られているでしょう。

学校の教室というところは普段そんなに一般の方が訪れるところではありませんよね。普段目につかないところは誰の意識にも登りにくいものです。教室の中の人間関係というのはけっこう大変なものです。一日中その中で40人の多感な年頃の高校生が生活をともにするのです。

生徒たちはどのように教室で暮らしているのでしょうか。いろいろな生徒がいます。例えば、粗野な言動をする男子(女子もあり)が結構います。こういう生徒は多くの生徒に嫌われます。でも、争いごとはみんな避けたいので表面には出さず内面で嫌悪するだけです。その結果生徒たちは内面にストレスを溜め込み、ふとしたことから、不登校におちいったりもします。

すなわち、我慢して耐えている生徒がいるということなんです。ただ、半年もすぎるといくら嫌われ者でも周りに馴染んでそれなりにクラスの中に居場所を見つけるものですが、こういう生徒の存在は確かにクラスの雰囲気を悪い方向に持っていきます。

例えば30人学級で、40人学級から生徒が10人減るとこういった人間関係のややこしさがぐっと減少するのは確かです。生徒と生徒の人間関係以外のことでも、学級担任として生徒一人ひとりに目が行き届きやすくなりより細やかな配慮ができるようになります。

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席替えが待ち遠しい

大学のように選択制で教室を変わって講義を受けるのと違って、高校では基本的に同じ教室でクラス単位の授業を受けます。それ故に生徒にとって居心地のいい教室というのは必須のものと言えます。それがよく分かるのが、たまに行われる「席替え」への関心の大きさです。

多くの普通科の高校で学年が変わるときに行われるクラス発表と担任発表。これは、これから始まる一年の「幸・不幸」を決定する重大発表と言えます。新しいクラスで誰と一緒か、また、学級担任は誰かということは自分の学習環境の質を決める大きな要素です。

それに対して席替えはこれから一月ないし二月の間教室の中で快適に暮らせるかそうでないかを決める重要な出来事なんです。

30人学級は緊急課題

国は最近医療費の増加を抑えるのに健康維持を啓蒙することに力を入れ始めたようです。すなわち、健康維持を呼びかけることが医療費を減らすことにつながると気づいたわけです。

教育の問題も直ぐに目に見えるものではありませんが、ひとクラス40人を30人に減らせば数十年後に国を支える国民をより健やかに育てることができるとは思わないのでしょうか?もちろん、お金のかかることですが。

今回のまとめ

  • 授業は基本的には個人授業が理想的
  • 日本の学校(高校)はひとクラス40人
  • 日本の高校生は過密な教室でストレスを抱える
  • ストレスのある学校には誰しも行きたくない
  • ドイツ・フランスではひとクラス24人
  • 教室での居心地が良くなるように席替えに希望をかける
  • 10人減ると格段にいろいろな面でプラスになる

ひとクラス40人に慣れっこになってしまって、学校現場ではそれが当たり前のようになっています。ひとクラス35人でも、そのもたらすものははかり知れないと感じるのは私だけでしょうか。

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コメント

  1. 彡@@ より:

    一学級40人っていつの時代でしょうか。少子化が叫ばれている現代だというのに、生徒を取り巻く学習環境は依然としてかくのごとしというのは意外です。
    少子化だからこそ、少人数を活かしたきめ細やかで質の高い授業を提供できるとするならば、もしかしたら少子化は我が国の教育にとってはチャンスなのかもしれませんね。

    • kotoshun より:

      コメントありがとうございます。おっしゃる通りです。今、生徒の減った時に、余った学校を減らさずにかつ教員を削減せずに、一クラスの定員減を断行するべきなのです。そのためには政治が変わらなければなりません。そのためにはと考えてブログを書き始めたのでした。こうしてコメントをいただくことが次の一歩なのかもしれません。いや、きっとそうです。ありがとうございました。